商品説明は、詳しくて分かりやすくても伝わらない?

商品説明は、詳しくて分かりやすくても伝わらない?

商品説明は、詳しくて分かりやすくても伝わらないことを説明します。読者対象は、商品説明の伝えるコツを知りたい方です。なぜ単なる商品説明では伝わりづらいのか、ユーザー側の視点から心理をわかりやすく解説しています。

なぜ商品説明では、ベネフィットが重要なのか?

このページをご覧になっているということは、「お客さんに、なかなか説明が伝わらないなぁ」とお感じなのではないかと思います。どれだけ一生懸命わかりやすく説明しても、お客さんに今一理解してもらえないことは少なくないでしょう。

なぜ説明が伝わらないのかというと、お客さんが本当に欲しいと思っている情報を伝えていないからではないでしょうか。つまり、多くの方は商品説明を聞きたいわけではないんです。では、お客さんは何を知りたいのでしょうか? それは、ずばりベネフィットです。

だから、ベネフィットによる説明が極めて重要なんです。そこで、ベネフィットの重要性をユーザーの心理面から考えてみましょう。

ベネフィットの重要性を、ユーザー心理の視点で解説!

それでは、ベネフィットの重要性をユーザー心理の視点で解説します。ポイントは少ないですが内容は濃いですので、しっかり目を通してください。

お客さんが本当に興味があるのは何か?

まず、お客さんが本当に興味があることを明確にしておきましょう。先ほど、お客さんはベネフィットが知りたいと説明しましたが、なぜベネフィットを知りたいのでしょうか? ベネフィットとは商品やサービスから得られる利益のことです。(詳しくはこちら ⇒ ベネフィットとは?

つまり、商品そのものではなくそこから得られる利益に興味があるのです。もっと言うと、利益に興味があるということは、自分が商品によってどう変わるかに興味があるということです。これをもっとシンプルにすると、「他人よりも自分に興味がある」と言えるでしょう。

「この商品にはこんな特徴があります」とするよりも、「この商品であなたはこうなります」このように説明すればお客さん自身を説明するので、興味を持ってもらえるのです。

このように多くの方は、自分がどうなるのかを知りたいという心理状態なのです。

なぜプロやマニアには、商品説明で伝わるのか?

ところで、説明の相手がプロやマニアだと、商品説明でも十分伝わります。理由は簡単で、すでにベネフィットを理解しているからです。詳しい知識がある方は、店員・カタログ・ホームページなどの説明を見聞きする際に、最初からベネフィットが頭にあります。

だから、プロやマニアは単なる商品説明を聞くだけでよいのです。むしろ、ベネフィットを細かく説明すると「大丈夫、それくらい知ってるから」と、かえって面倒くさがられてしまうでしょう。極端な言い方をすると、ベネフィットを説明しないほうが伝わりやすいと言えます。

これが店舗であればお客さんが目の前にいるので、様子をうかがいながら商品説明とベネフィットを切り替えながら話ができます。ところが、ホームページの場合はそれができませんので、どうやって説明するのか、なかなか難しいテクニックが要求されるでしょう。

このように、プロやマニアは商品説明をしてほしいという心理が働きます。

商品説明はいつ使えばよいのか?

では、商品説明はいつ使えばよいのでしょうか? ここまでの説明では商品説明はプロやマニアに向けたものとなります。しかし、ベネフィットの説明においても有効です。なぜなら、商品説明はベネフィットの証拠や理由として機能するからです。

基本的に、ほとんどのお客さんはベネフィットを知りたいのですが、ベネフィットを知った後は「本当か?」と疑う気持ちが出てきます。都合が良いことに疑いの目を向けるのは、人間の生存本能のようなものですので、間違いないという証拠や理由がほしくなるのです。

例えば、「この商品は疲れません」と説明すると「本当に?」と思いますので、「なぜなら、この商品は世界トップクラスの軽さですから」と間違いない証拠を提示するのです。こうすれば、非常に納得のいく説明になりますよね。

また、商品説明があることでプロやマニアにも伝えることができますね。このように、ベネフィットと商品説明の両方があることで、すべてのお客さんに納得してもらえる説明ができるのです。

ベネフィットにも伝わらないものがある?

ベネフィットにも伝わるものと、伝わらないものが存在します。それは、お客さんが知りたいと思っているベネフィットを外している場合です。例えば小さくて軽い商品を用意して、「長時間持っても疲れません」という『軽い』方のベネフィットでアピールしたとします。

しかし、お客さんの多くが「持ち運びに便利」だとか「置き場所に困らない」という『小さい』方のベネフィットが望みだとしたら、やはり今一伝わらないでしょう。つまり、複数のベネフィットがある場合は、全部のベネフィットをしっかり打ち出さないといけないわけです。

このように、ベネフィットによる説明でも関心事を外している場合は伝わりませんので、なるべくたくさんのベネフィットを用意することで、多くの『知りたい』をカバーできるのです。

まとめ:お客さんが知りたいベネフィットを説明しましょう。

いかがでしたか? 商品説明は、詳しくて分かりやすくても伝わらないことを説明しました。

今回説明したのは、お客さんが本当に興味があるのは何か、なぜプロやマニアには商品説明で伝わるのか、商品説明はいつ使えばよいのか、ベネフィットにも伝わらないものがある、などのポイントでした。単なる商品説明では伝わらないことが、ご理解いただけたと思います。

商品やサービスを説明するにあたって、単なる商品説明だけでなくベネフィットが重要であることをぜひ覚えてください。ベネフィットによる説明が無ければ、どんなに良いものでもなかなかそれが伝わらないのです。つまり、商品の良し悪しではなく伝え方が非常に重要なのです。

このようなベネフィットによる説明方法は、お客さんの立場になって心理を理解しないと気づけないと思います。商品の紹介は商品を説明するのではなく、お客さん自身のことを説明することだということに、お気づきいただければ何よりです。

以上、「商品説明は、詳しくて分かりやすくても伝わらない?」と題して説明しました。