問い合わせで名乗らない、ただのイタズラなのか?

問い合わせで名乗らない、ただのイタズラなのか?

問い合わせ名乗らないのは、ただのイタズラなのかを説明します。読者対象は、匿名や偽名の問い合わせにお困りの方です。なぜ問い合わせで名乗らないのか、そこにある心理や名乗ってもらう方法について説明しています。

なぜ、問い合わせで名乗らないのか、偽名や匿名の意味とは?

電話やメールによる問い合わせで、「名乗らないのはなぜだろうか?」と疑問を持たれる方は少なくないと思います。確かに、名乗ってもらえれば営業の資料として参考になりますからね。しかし、現実にはそんなにうまくいかないでしょう。

また、明らかにいたずらと思えるような問い合わせも、少なからずあるのではないかと思います。ところが、名乗らない問い合わせすべてを、無視してよいとは言えないんです。なぜなら、決して無視できない注目すべきポイントがあるからです。

そこで、問い合わせで名乗らない偽名や匿名を、どのように考えればよいのか詳しく説明します。

問い合わせで名乗らない、考えるべき5つのポイント!

それでは、問い合わせで名乗らない場合に、考えるべき5つのポイントを説明しましょう。

ユーザーの基本的な心理とは?

まず、問い合わせをするユーザーの、基本的な心理を理解しておきましょう。問い合わせをする方のほとんどは、個人情報を公開したくないと思っています。なぜなら、個人情報を公開すると、しつこいセールス電話やメールが来ると考えているからです。

また、悪質な業者であれば、個人情報を名簿業者に売るのではないかという懸念もあります。個人情報を売られたのでは、特殊詐欺などに悪用されかねません。したがって、ほとんどの方はできる限り問い合わせで名前すらも名乗りたくないんですね。

このように、現代のさまざまな問題も関係して、できる限り個人情報を隠したいという心理が働いているのが基本にあるということを、理解しておく必要があるでしょう。

いたずらの場合は当然ある。

問い合わせで名乗らないのは、当然ですがいたずらの場合があります。これはある程度防ぐことができますが、基本的には多少の名乗らない問い合わせは、やむを得ないと考えるべきでしょう。興味本位の単なるいたずらは、有名税と考えるしかありません。

では、どのようにすれば少しでも防げるのかというと、Webの場合であれば「お困りの方のために御用意しておりますので、興味本位の問い合わせはご遠慮ください。」というようなメッセージを掲載します。このような言葉があるだけで、ずいぶん違いますよ。

また、WordPress であれば『Akismet Anti-Spam』というプラグインをインストールしておくことで、スパムを防ぐことができます。それでも、完全に防ぐことはできませんので、偽名・匿名のメールが届いた場合は、やはり有名税だと思って対応してください。

「うちのサイトも有名になったもんだなぁ(笑)」ぐらいの受け止め方が必要でしょうね。

嫌がらせの場合もあり得る。

名乗らない問い合わせの場合、ライバル会社などの嫌がらせである可能性は、全く無いとは言い切れないでしょう。確かに、ライバルが名前を伏せてこっそり調査していたり、嫌がらせ目的ということも考えられますが、そこは気にする必要がありません。

いたずらの場合の対応と同様で、Webであれば「同業者の問い合わせはご遠慮ください。」というようなメッセージを掲載しておきます。明らかに、何もないよりは効果があるでしょう。

また、ライバルが偵察しているのだとしたら、「ライバル視してくれるだけの力が自社にはある」という風に考えてみてはどうでしょうか。こちらも完全に防ぐことはできませんので、考え方を変えるという対応をすべきだと思います。

受け手側に問題は無いのか?

ところで、問い合わせで名乗ってもらえない場合に、受け手側の問題は無いんでしょうか? 実は、この点を一番考えてほしくて、このページを作ったとも言えます。冒頭でユーザー心理を「できる限り個人情報を隠したいという心理が働いている」と説明しました。

これが何を意味するかというと、信用できない相手には名乗りたくないということなんです。私のお客さんでも「一切名乗らない、問い合わせの電話があったんです。こういう変なお客さんはたまにいるんですよ。」という方がいらっしゃいました。しかし、その感覚ではまずいんです。

一切名乗らないということは、自社が信用されていないということだからです。したがって、「どこに原因があって信用できないんだろうか?」と考えていただきたいんですね。当サイトでも、名乗らない問い合わせがあると、「うちのサイトもまだまだ信用できないんだなぁ」と思うんです。

このように、問い合わせで名乗らないのは、会社側に信用できない何かしらの問題があるのではないかと、疑うべきなんですよ。一方的に、問い合わせをしてくる側の問題として片づけると、一向にサイトや対応は改善されないでしょう。ぜひその点にお気づきください。

誠実さが感じられれば、名乗ってもらえる!

基本的には、信用できるサイトや会社であれば、お客さんは問い合わせでちゃんと名乗ってくれると思います。では、どのように信頼してもらうのかというと、やはり誠実さが感じられるかどうかではないでしょうか。これは、ちょっとした気遣いなどが関係すると思います。

具体的には、問い合わせページで入力フォームしかないような場合は、典型的なマズいパターンだと思います。なぜなら、フォームを作った側は何を入力すべきか分かりますが、入力側の閲覧者は何を入力すべきか分からない場合があるからです。

なので、各々の入力項目で丁寧に説明すべきでしょう。もちろん、問い合わせ内容についても過去の問い合わせ例を掲載するなどして、どんな質問ができるのか、どんな質問の仕方をすればいいのかを示すべきです。ちょっとしたことですが、このような気遣いが誠実さを感じさせるんですね。

また、電話の場合でも丁寧かつ親切な対応をすれば、名乗ってもらえます。例えば、電話を取った時に「○○です」ではなく「○○でございます」ぐらい丁寧に応対してください。人間は、相手が丁寧で親切だと、自分も丁寧にせざるを得なくなるものです。

このように、ネットであろうが電話であろうが、問い合わせに対する対応の誠実さが相手の心を解きほぐして警戒心を和らげることができるでしょう。そうすれば、名乗ってもらえる可能性は高くなるはずですよ。

まとめ:なぜ名乗らないのかを考えましょう。

いかがでしたか? 問い合わせで名乗らないのは、ただのイタズラなのかを説明しました。

今回説明したのは、ユーザーの基本的な心理とは?、いたずらの場合は当然ある、嫌がらせの場合もあり得る、受け手側に問題は無いのか?、誠実さが感じられれば名乗ってもらえる!、などのポイントでした。

名乗らない問い合わせは、必ずしも不審なものだと決めつけられません。なぜなら、今一信頼できないから警戒して、匿名や偽名にしている可能性があるからです。重要なことは、常に相手の立場になることで、「なぜそのような行動をとるんだろうか?」と疑問を持つことです。

そして、どのように対応すれば改善できるかを考えてください。お客さんは、必ず受け手側の問題を指摘してくれています。それに気づけるかどうかが、ビジネスを行う上で最も重要であることに気づいていただければ、幸いです。

以上、「問い合わせで名乗らない、ただのイタズラなのか?」と題して説明しました。