できる営業マン
は、何が違うのかを説明します。読者対象は、営業成績を上げたい方やできる営業マンの秘訣を知りたい方です。集客のプロという立場から、どんな営業マンが素晴らしいのか、実体験をもとにお話ししています。
なぜ、営業マンが重要なのか?
営業マンの働きはとても重要です。なぜなら、営業マンが頑張ってくれることで商品やサービスが売れるからです。したがって、営業マンの良し悪しが売り上げに大きく影響します。しかし、それだけでなく、営業マンは会社の顔であるとも考えられます。
実際にお客様に接するのは営業マンですから、当然と言えば当然ですね。ということは、営業マンの振る舞いがそのまま会社のイメージにもなりかねません。つまり、営業マンは単に商品を売るだけでなく、会社の信用にもかかわってくるわけです。
そこで、どのような営業マンが「できる」と言われるのか、ポイントをご紹介しましょう。
できる営業マンの違いを解説!
それでは、できる営業マンの違いについて、6つのポイントに分けてお話しします。
- ある自動車ディーラーのひどい営業マンのお話。
- 営業マンの何が問題だったのか?
- ずばり、営業マンが売るのは解決策です。
- ある有能な営業マンのお話。
- 営業マンに必要なスキルとは?
- なぜ営業マンは名前を売って来いと言われるのか?
ある自動車ディーラーのひどい営業マンのお話。
25年以上前のかなり古い話ですが、あるH自動車ディーラーでのお話をします。というのも、絶対やってはいけない営業をしていた営業マンがいたからです。
私は、父親とH自動車ディーラーへ行きました。当時、父親は日産のローレルに乗っていましたが、他メーカーのスポーツセダンへの乗り換えを検討していました。ディーラーに到着すると、さっそく営業マンがやってきて、話を始めます。
父親は、「○○(自動車名)について知りたいんだけど」と切り出すと、営業マンは「□□はいかがですか?」と勧めてきました。どうやら、○○はローレルより車格が低いから、同等以上の□□が良いということを言ってきたようなのです。
「いや、俺が知りたいのは○○なんだけど」と説明しても、「いやいや、お客様なら□□の方がよろしいかと」のようなやり取りがしばらく続き、しぶしぶ□□の試乗をしました。そして、お察しの通り2度とそのディーラーにはいきませんでした。
営業マンの何が問題だったのか?
さて、H自動車ディーラーの営業マンは、何が問題だったのでしょうか? 一番まずいところは、お客様の要望を無視して、自分の売りたい商品を押し付けたことです。もし仮に、乗りたい車が決まっていない状況であれば、現在乗っている車を見て見合うものを勧めるのは理解できます。
他にも、お客様が勘違いしている(例:多人数で乗りたいのにスポーツカーを検討)場合などは、指定と違うもの(ミニバンなど)を勧めるのは当然です。
しかし、名指しで○○と言っているので、その商品についてしっかりと説明するのが筋です。ところがそうはせず、強引に売りたい車を勧めてきたのです。これは、完全に営業という仕事をはき違えています。実は、営業は商品を売るのが仕事ではないのです。
変なことを言っているように聞こえるかもしれないので、もう一度言いますが、「営業は、商品を売るのが仕事ではない」そのように理解してください。
ずばり、営業マンが売るのは解決策です。
なぜ、営業マンが売るのは商品ではなく、解決策なのでしょうか? それは、お客様がほしいものは商品ではないからです。では、何がほしいのかと言えば、商品から得られる利益(ベネフィット)です。よく考えてください、商品は何か目的があって購入しているはずです。
商品そのものが目的ということは、極めて少ないでしょう。例えば車であれば、ミニバンがほしいから買うのではなく、大勢で移動するという目的があるからミニバンを買うのです。すると、本来売るべきものは、移動手段であってミニバンではないのです。
つまり、大人数の移動を可能にする道具としてミニバンを売ることになります。もっと言えば、大人数で移動したいという問題の、解決策を販売しているのです。
どうでしょうか、営業マンがすべき仕事が見えてきませんか? 営業マンの仕事とは、『お客様が抱える問題の、解決策を提案すること』なのです。決して、自分が売りたい商品を売ることが仕事ではないのです。
ある有能な営業マンのお話。
先ほど問題のある営業マンについてお話ししましたので、逆に有能な営業マンのお話をします。これは、父親にローレルを販売した、日産ディーラーの営業マンの話です。
これも30年以上前の古い話なのですが、当時母親は軽自動車がほしいと営業マンに相談しました。しかし、日産は軽自動車を販売していませんでした。すると、その営業マンはスバルを紹介してくれました。具体的な車種は当時人気を博したレックスで、もちろん購入しました。
すごいと思いませんか? 自社で販売している格安車のマーチを強く勧めるようなこともなく、軽自動車は扱っていないとして突き放すこともしなかったわけですから。会社としてはライバルにあたるメーカーの車を紹介するということをしたのです。
すでにお気づきだと思いますが、この営業マンは商品を売っているのではなく、お客様の問題解決に全力を注いだのです。別の見方をすれば、一時的な利益より長期的な利益を考えたわけですね。実際に、我が家では現在もその営業マンから車を買っていますから。
営業マンに必要なスキルとは?
ここで、営業マンに必要なスキルについてご紹介しておきましょう。おそらく、以下の3点に集約されると考えられます。もし弱い部分があれば、改善する努力が必要でしょう。
- コミュニケーション能力
- 洞察力
- 論理思考
コミュニケーション能力
営業マンにはコミュニケーション能力が必要です。なぜなら、お客様と正確な意思疎通ができる話し方をしないと、問題を聞き出せないからです。しかし、単に話し上手なだけではお客様と話がかみ合いません。したがって、知識と教養も日々勉強する必要があるでしょう。
洞察力
営業マンにはするどい洞察力が要求されます。なぜなら、お客様は自身の抱える問題が明確にわかっていない場合が多いからです。お客様からいろいろな話を聞きだす中で、「本当は○○に困っているのではないか?」と気づければ、正確な解決策の提案につながります。
論理思考(解決能力)
営業マンには論理思考が必要です。なぜなら、お客様から聞き出した問題に対する、解決策を考えなくてはいけないからです。当然、最短・最安・高信頼と言ったことを盛り込んだ提案をする必要がありますので、高いレベルでの論理思考が要求されるでしょう。
なぜ営業マンは名前を売って来いと言われるのか?
ところで、できる営業マンは、後輩営業マンに対して「商品ではなく、君の名前を売ってきなさい」と指導することが多いようです。それはなぜでしょうか? 先ほどから説明しているように、商品ではなく解決策を提供することが営業マンの使命だからですが、他にも理由があります。
それは、タイミングです。
タイミングが悪いときは、どれだけ勧めても絶対購入には至らないからです。どういうことかというと、お客様がほしいと思っていないときは、どう頑張っても買ってくれません。買いたい気持ちにすることなど、簡単なことではありません。つまり、気が変わるのを待つしかないのです。
だったら、営業マンは名前を覚えてもらって、お客様がほしくなったタイミングで連絡してもらえばよいのです。これが、商品ではなく名前を売ってくるという意味です。さらに、その時印象に残るような何かしらのものがあれば、なお良いわけです。
すると、お客様がほしくなったときに、「そろそろ購入しなくちゃいけないな。そういえばこの前の面白い営業マンに聞いてみるか。」となるわけです。もちろん、買う気になったお客様に対しては、ガンガン売り込むべきでしょう。
このように、営業マンはお客様の心理状態をしっかりと把握して、押し引きのタイミングを正確に読み取らなくてはいけないのです。そういった意味で、商品ではなく自分の名前を売ってくるのが営業マンのすべきことなんですね。
まとめ:営業マンは、解決策と名前を売るのが仕事です。
いかがでしたか? できる営業マンは、何が違うのかを説明しました。
今回ご説明させていただいたのは、ある自動車ディーラーのひどい営業マンのお話、営業マンの何が問題だったのか?、ずばり営業マンが売るのは解決策です、ある有能な営業マンのお話、営業マンに必要なスキルとは?、なぜ営業マンは名前を売って来いと言われるのか?、などでした。
できる営業マンは、お客様の抱える問題をどうやって解決しようかとそればかりを考えています。もちろん自分が売るべき商品も売りますが、それがお客様の解決策にならないときは無理やり売ることはしないのです。あくまでも解決策の提示こそが、営業マンの本質だからです。
ところで、なぜWebコンサルタントがこのような話をしたのかというと、ホームページ集客が全く同じだからなんです。ホームページは休みなく働く営業マンですから、ホームページ集客を成功させたいなら、営業マンを知らなくてはいけないのです。
したがって、ホームページはネットに詳しい技術系の方ではなく、営業マンが作ると集客力のある内容にできることを知っておいてください。
以上、「できる営業マンは、何が違うのか?」と題して説明しました。