商品企画のプロセス、7つの超重要ポイント!

商品企画のプロセス、7つの超重要ポイント!

商品企画プロセスについて、7つの超重要ポイントを説明します。読者対象は、商品企画の進め方を知りたい方です。単純に商品企画の進め方を説明しただけでなく、誰でもできる失敗しないコツについても解説しています。

商品企画のプロセスを知る意味とは?

あなたは、「商品企画のプロセスについて知りたい」と思ってこのページにたどり着きましたか? 商品企画という言葉は、一見するとメーカーのみが関係しそうですが、小売業であっても売り方を考えるという行為は商品企画にあたるので、やはりプロセスを知っておくべきでしょう。

これからその手順をご紹介しますが、その前に確認しておきたいのが、なぜ「プロセスを知る」必要があるのかです。みなさんいろいろな理由がおありでしょうが、共通するのは売れる商品を開発したいからではないでしょうか。

確かに、プロセスを知ることで商品企画は立てやすくなりますが、それはスタート地点が正しいことが大前提です。つまり、最初が肝心というわけなんですね。そこで、失敗しない商品企画のプロセスを説明していきましょう。

商品企画のプロセスのポイント

それでは、商品企画のプロセスに関するポイントを説明します。ポイントは7つありますが、特に最初が肝心ですので、しっかりと説明を頭に入れてください。

ターゲットを絞る

まずはターゲットの絞り込みです。この場合のターゲットとは、商品を購入してもらうお客さんのことを指します。ところで、なぜターゲットを絞るのかというと、どんな商品でも「万人向け」ではないからです。性別、年齢、体格、趣向など、何らかの部分で絞り込みが必要でしょう。

そして、このターゲットの絞り込みが後々非常に大きく影響するので、しっかり時間をかけて検討することをおすすめします。なお、次のマーケティング結果によっては、ターゲットを変えることになるかもしれませんが、そこは柔軟に対応してください。

買ってくれない人を相手に商品企画をしても意味がありませんからね。つまり、ターゲットの絞り込みとマーケティングは連動して同時進行ぐらいの感じになるでしょう。

マーケティングデータを用意する

ターゲットが決まったら、マーケティングデータを用意してください。もちろん、決めたターゲットについて行ったマーケティングのデータです。なぜデータを用意するのかというと、ニーズを知りたいからです。実はここが一番重要なポイントで、商品企画はニーズに基づいて作ります。

なぜニーズから作るのかといえば、ターゲットがほしい商品でないと売れないからです。シーズ(売る側が持っている商品や技術)を基にしてプロセスを進めてしまうと、有もしないお客様像を作ってしまい、営業がどう頑張っても売れない商品を企画してしまいます。

したがって、ニーズが分かるデータが必要になります。アンケートやインタビュー(ヒアリング)などで情報収集してもいいですが、やはり一番正確なのは検索ワードです。ぜひ、検索ワードを利用してマーケティングを行ってください。これはおすすめですよ。

ベネフィットを見抜く

マーケティングデータを分析してベネフィットを見抜いてください。ベネフィットとは、ターゲットが求めている利益です。例えば、軽い商品を求めているのは、持ち運びの際に腕が疲れないようにしたいからと推測できます。つまり、疲れないことがベネフィットになります。

このようにベネフィットを見抜くことで、お客さんが求めている真の価値を把握できます。さらに、「軽くて疲れないことがベネフィットなら、非力な女性をターゲットにした方が良いのかな?」というようなことが分かり、ターゲットの変更ということもあり得るでしょう。

ところで、なぜベネフィットなのかというと、お客さんは商品ではなくベネフィットを買っているからです。つまり、ベネフィットを知ることで商品企画の方向性が決まります。ベネフィットを把握しない限り、本当の意味でお客さんの気持ちを理解することはできないと考えてください。

現状分析を行う

ここで、現状分析を行ってください。この場合の現状分析とは、自分(自社)が持っている商品や技術を再確認することです。なぜ再確認するのかというと、すでにある商品でベネフィットに対応できる場合があるからです。対応できるのであれば、わざわざ新規に企画する必要はないですから。

また、少し改良するだけで対応できる場合もあるでしょうから、無駄を出さないためにも現状をしっかりと分析して、現在手持ちの商品でベネフィットを満たせるかどうかを確認してください。ザックリといえば、「売り方で対応、改良で対応、新規開発で対応」のどれかになるでしょう。

売り方で対応する場合は、営業や広報がベネフィットに合わせて売り方を変えることになるし、改良や新規開発ということになれば、ベネフィットを反映した商品を新しく作ることになりますね。

このように、現状分析をすることで、無駄を省き必要最小限のコストでニーズに沿った商品企画ができます。

商品アイディアを出す

これまでのデータを基に、アイディアを出してください。もちろんこれは、売り方や改良・新規開発のアイディアです。例えば先ほどの例で考えると、売り方としては、「業界最軽量!」とするよりは「業界で最も疲れません!」とする方が、ベネフィットを反映していて売りやすくなります。

また、ターゲットを男性から女性に変えるとしたら、おしゃれなパッケージにすべきだという考えも出てきます。さらに、もち運びで疲れないようにしたいということだったので、持ちやすいような形にしてより疲れにくくしようというデザインのアイディアが生まれてきますね。

このように売り方のアイディアや既存商品を改良するアイディアが出る場合もあるでしょう。また、商品を新規に作らないといけない場合でも、ベネフィットが分かっていれば、どんな商品にすべきか自然とアイディアが湧いてくるのではないでしょうか。

つまり、最初の段階でお客さんのニーズを把握して、ベネフィットを見抜いているので、天才的なひらめきがなくても誰でもアイディアが出せるんですね。

販売戦略を立案する

これで基本的な情報が収集できたので、販売戦略を立案できます。ターゲットに対してニーズのある商品が用意できるわけですから、後はベネフィットをしっかりと打ち出した販売方法を考えるだけですね。また、売り方を変えるだけで対応できそうな商品の場合も同様です。

これまでの売り方とは変えて、ターゲットが求めているベネフィットを打ち出すだけですよ。そうすることで、一見関係ないと思われるターゲットに対してでも商品を売ることができるでしょう。例えば、マスキングテープは良い例です。

マスキングテープは本来、塗装のマスキングに使うものですが、跡が残らず簡単にはがせるので、きれいな柄のものが装飾用に売れています。用途的には180度(90度ぐらい?)違いますが、ベネフィットを変えることでターゲットが変わりました。

このように、同じ商品でも売り方を変えるとターゲットを変えることができるので、販売戦略だけを変更するというやり方でも商品企画は成り立ちます。

企画書にまとめる

さあ、すべての要素がそろったので、後は企画書にまとめるだけですね。企画書は、それなりの規模の会社であれば当然必要だろうし、個人事業の方でもメモ程度よりはもうちょっと書式がしっかりとしたものを用意する方が良いでしょう。後々迷った時に振り返りやすくなりますからね。

もちろん、会社によってフォーマットが違うと思うのでここでは例を示しませんが、ちょっと調べると結構見つかるのでそちらを参考にしてください。いずれにしても、思い付きではなく論理的に導き出した商品企画だから根拠もあるし、まとめるのはそんなに苦労しないでしょう。

なぜなら、今までやってきたことを順番に記述すればいいだけですからね。なお、ターゲットのニーズに沿った商品企画であることをうまく伝えてください。その点をどれだけ巧みに説明できるかが企画として通るかどうかの分かれ目ではないでしょうか。

まとめ:できあがった商品の、広報も忘れないでください。

いかがでしたか?

商品企画のプロセスに関して、7つの超重要ポイントを説明しました。ターゲットを絞り、マーケティングデータからベネフィットを読み取ることで、自然とアイディアが湧いてくるという手順でした。この時絶対忘れないでほしいのが、シーズではなくニーズから商品企画を練るということです。

繰り返しになりますが、ニーズから発想することで、ターゲットのベネフィットに沿った商品企画を作ることができます。つまり、みんながほしいと思っている商品を企画できるので、売れる商品をひらめきに頼ることなく論理的に作れるわけです。

このように、ニーズからスタートするという正しいやり方を理解することで、商品企画のプロセスを知ることに意味が出てくるんですね。なお、どんなに良い商品ができあがっても、それをしっかりと広報できなければ売れる商品になりませんので、そこは絶対に忘れないでください。

以上、「商品企画のプロセス、7つの超重要ポイント!」と題して説明しました。