集客
の基本について、ぜひ知っておいていただきたいことをご紹介します。読者対象は、集客について基本的なことをしっかり押さえたい方です。集客を2つのフェーズでとらえる考え方について、分かりやすく解説しています。
集客の基本は、考え方を知ることが第一歩!
「集客の基本が知りたい」と思われる方は意外に多いと思います。なぜなら、世の中の集客に関する情報のほとんどが、テクニックに関するものばかりだからです。確かに、テクニックは大事ですが、その前に集客に関する基本的な考え方を知っておくことが重要です。
では何を知っておくべきなのかというと、集客の2つのフェーズです。集客は人を集める段階と、そのあと反応を得る段階の2段階になります。なぜこのように考えるのかというと、人を集めただけではお金にならないからです。冷やかし客が多いのでは、物は売れませんよね。
そこで、集客の基本として、知っておくべき考え方をご紹介しましょう。
集客の基本、知っておくべき2つのフェーズとは?
それでは、集客の基本である2つのフェーズについて説明します。たった2つですが極めて重要ですので、しっかりと目を通してください。
1.人を集めること
最初のフェーズは人を集めることです。いわゆる集客の部分ですが、単に人を集めようとしてもなかなかうまくいきません。多くの方が、大量に広告を打ったり、やみくもに営業したりしているようですが、決してうまいやり方だとは言えないでしょう。
では、どのように人を集めると効率的なのでしょうか? 分かりやすく、3つのポイントに絞って以下に挙げてみましょう。
どんな人を集めるのか?
人を集めるといっても、どんな人を集めるのか決まっていますか? というのも、「誰でもいいから集まってほしい」ということではマズいからです。なぜなら、強く訴求できないからです。強い訴求とは、曖昧にせず、ある一点について明確に伝えることです。
一番わかりやすいのは、困りごとのある人を狙うことです。人は何かに困るとそれを解決しようとして行動を起こします。典型的なのは、おなかがすいたら何かを食べるという行動でしょう。「お腹がすく」という困りごとを「食べる」ことで解決しているわけです。
もちろん、絞りすぎるとごく一部の人しか集められなくなります。なので、だれか個人に特定するというよりは、何か共通の困りごとに範囲を狭めるのです。これなら最大公約数になるので、絞ってはいるけれど絞りすぎることなく、ある程度の幅を持たせられます。
このように、どんな人を集めるのかという『ターゲット』を明確にすることが、人を集めるという点では最も基本となります。
ニーズはあるのか?
ニーズがあるかどうかは極めて重要です。ここでいうニーズとは、先ほどの「困りごと」のことだと思ってください。考え出した困りごとが果たして存在しているのか、存在しているのであれば、どれくらいの引き合いがあるのかを調べなくてはいけません。
過去のデータを持っているのであれば、そこから傾向を分析できるでしょうし、マーケティングの情報をどこかから入手することでニーズがはっきりするでしょう。手っ取り早く情報を入手するには、検索ボリュームを調べると有効ですよ。
いずれにしても、ニーズがないことには人は集まりませんので、情報を入手してしっかりと現状を把握しましょう。
ターゲットにリーチするには?
ターゲットが決まったら、その人たちにリーチ(到達)する方法を検討します。例えば肩こりに困っている人をターゲットにする場合、このようなニーズを持っている人は何から情報を得ているのかを調べるのです。なぜなら、宣伝する媒体の決定に大きく影響するからです。
この時の媒体としては、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・Web・SNS・口コミ、など様々なものが考えられるでしょう。お金を湯水のように使えるのであれば全部で情報発信すればよいですが、現実的ではないと思います。するとどうしても取捨選択が必要になるでしょう。
その時に、ターゲットがいるところ、つまりターゲットが情報を得ている媒体を見極めて選択する必要があるわけです。
これら3つのポイントを押さえることで、効率よく人を集めることができるのです。
2.成約率を高めること
次のフェーズとして、成約率を高めることを考えます。成約率はコンバージョン率とも言いますが、なぜこれを重視するのかというと、たくさん人を集めれば物が売れるわけではないからです。この視点を持っていない方が、意外に多いのではないでしょうか。
たくさんの人が集まっても、冷やかし客が増えたのでは意味がないのです。もちろん、最初の人集めの段階でニーズを絞れていれば成約率は高まりますが、それでも人は簡単にはお金を払いません。まさに「動かざること山の如し」なのです。
そこで、少しでも気持ちを揺さぶって反応してもらうために、以下のようなことをすべきです。
ベネフィットの打ち出し
最も重要なのは、ベネフィットの打ち出しです。なぜなら、ベネフィットこそが商品やサービスにおける最大の魅力だからです(以降、商品に統一します)。つまり、お客さんはベネフィットにお金を払っているのであって、商品にお金を払っているのではないのです。
したがって、ベネフィットの打ち出しが弱いと商品の魅力が伝わりません。魅力がない商品には誰も興味を示しませんので、ここはしっかりと取り組むべきでしょう。店舗でもWebサイトでも、世の中ほとんどの宣伝文句において、ベネフィットがとても弱いのが現状です。
これでは反応を促して成約率を高めることなど不可能だといえます。極論を言えば、ベネフィットが伝わるだけで成約率は大きく高まります。大事なのでしつこく繰り返しますが、ベネフィットをできるだけたくさん伝えることを最優先してください。
参考
ベネフィットが分からない方は、こちらを参考にしてください。
https://hprs1.com/%e3%83%99%e3%83%8d%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%83%e3%83%88-%e3%81%a8%e3%81%af/
エビデンスを示す
エビデンス(証拠)を示すのは重要です。多くのお客さんは、ベネフィットが伝わると成約へと向かいますが、一部の方はそれだけでは納得しません。そこで、ベネフィットに関するエビデンスを示すことで納得してもらうのです。
例えば、「持ち運んでも疲れない」というのはベネフィットですが、「世界最軽量」は商品の特徴であると同時に疲れない証拠(エビデンス)です。つまり、「世界最軽量だから、持ち運んでも疲れませんよ」という意味になります。
人間は、疑り深い生き物ですから、不安や疑問を徹底的に排除しなくては、お金を払ってくれないのです。成約率を高めるためにはベネフィットの打ち出しが最も大切なのですが、その根拠となるエビデンスも同時に必要であることをぜひ知っておいてください。
競合他社との差別化を図る
競合他社との差別化を図るのも重要です。差別化とは、競合する他社との違いをハッキリさせて、優位に立とうとすることです。では、なぜ差別化が重要なのかというと、お客さんが自社と他社のどちらで購入するか迷ったときに、自社に引き寄せるポイントになるからです。
このとき大切なのは、単なる違いではなくお客さんにとって得のある違いです。ベネフィットと言ってもよいでしょう。例えば、他社が6か月保証なのに対して自社は1年保証といった具合です。自社を選んでもらえるような違いを、しっかりと打ち出しましょう。
なお、差別化はお客さんが自社と他社で迷ったときに自社を選んでもらうために行うものですから、差別化だけしても成約率が上がるわけではありませんので、注意してください。
まとめ
ここまで集客の基本をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
ポイントは大きく2つありました。1つ目は人を集めることでしたが、ただやみくもに集めるのではなく、ターゲットを明確にしてニーズを正確にとらえることが重要でした。これができないと効率よく人集めができないうえに、冷やかし客も増えてしまいます。
2つ目は成約率を上げることでしたが、これはベネフィットをどれだけ打ち出せるかという点がとても重要です。お客さんはベネフィットを商品の魅力と感じます。さらにそのエビデンスを示して納得してもらうことも大事です。競合がある場合は差別化も必要でしょう。
集客において、多くの方が人を集めることだけに注目し、人を集めれば何とかなると勘違いされているようです。しかし、集め方と集めた後がしっかりしていないと、売り上げには結び付きません。その点をご理解いただけましたでしょうか。
実店舗でもWebサイトでも基本は変わりませんので、このような集客の考え方をうまく生かしていただければ幸いです。
以上、集客の基本を説明しました。