Instant WordPress
の Apache をアップデートする方法を説明します。読者対象は、Instant WP のサーバーのアップデートを行いたい方です。やり方だけでなく、作業後にどのような効果があるのかについても説明しています。
Instant WordPress の Apache のアップデートとは?
あなたは、「Instant WordPress の Apache は、どうすればアップデートできるだろうか?」という疑問があって、このページをご覧になっていると思います。確かに、組み込み済みの Apache は、バージョンが古いので、アップデートの方法が知りたくなるでしょう。
ところで、なぜアップデートの必要があるのでしょうか? それは、新しいApacheではいくつかの不具合が修正されているからではないでしょうか。つまり、新しいバージョンにすることで、安定動作や高速化が望める可能性があるわけですね。
そこで、Instant WordPress の Apache のアップデート方法をご紹介します。
これ以降、Instant WordPress は『Instant WP』に省略させていただきます。
Instant WP の Apache、アップデートのポイント。
それでは、Instant WP の Apache、アップデートのポイントをご紹介します。
Instant WP の Apache のバージョンを確認。
最初に、Instant WPのApacheのバージョンを確認しましょう。Instant WP にもバージョンがあって、最新版は4.5ですが、これに含まれるApacheは2.2.15のはずです。また、Apache には32bit版と64bit版の2種類があって、こちらは32bit版です。
したがって、32bit版で2.2.15より新しいバージョンのWindows版Apacheを入手して、アップデート作業を行うという方針になります。
現在入手できる Apache のバージョンを確認。
現在入手できる Apache のバージョンを確認しましょう。Apacheはフリーのサーバーソフトで、本来であれば、The Apache HTTP Server Project のサイトからダウンロードします。ところが、ある時からWindows版は扱わなくなってしまいました。
しかし、Apache Lounge というサイトでWindows版Apacheを専門に扱っていますので、こちらから最新版をダウンロードします。ただし、最新版と言っても、2.2シリーズでないと簡単にはアップデートできないので、そちらを探します。
すると、32bit版の2.2.34というバージョンが見つかりますので、これをダウンロードしましょう。なお、すでにサポートは終了していますが、インターネット上に公開するものではないので、大きな問題はないでしょう。以下のページよりダウンロードできます。
http://www.apachelounge.com/download/win32/
最新バージョンにアップデートする方法とは?
Apacheを入手したら、アップデート作業を行いましょう。作業自体はとても簡単で、Apacheのフォルダを最新バージョンと置き換えるだけです。具体的な作業は次の通りです。
- Instant WP が停止していることを確認する。
- エクスプローラーなどで、”\iwpserver\server\”フォルダを開く。
- ”Apache”フォルダの名前を変更する。(Apache_bak など)
- ダウンロードした”httpd-2.2.34-win32.zip”を上記フォルダに展開する。
- フォルダ名を”Apache”に変更する。
これで、アップデート作業が完了しました。万が一の不具合を考慮して、できる限り実験用環境を用意して行うか、上記手順のようにフォルダのバックアップを行ってください。作業が簡単なだけに、かえってちょっとした油断をして、失敗する恐れがありますからね。
作業が終わったら動作を確認する。
作業が終わったら動作を確認しましょう。動作確認に特別な方法はないので、単純に起動して動きを確認してみてください。普通に動いているようであれば、まず問題なくそのまま使えると思います。私も、現在の実験環境は、Apache を上記のやり方で更新してあります。
かなり長い間使っていますが、まったく問題が起きていません。ただし、何か特殊なことをすると不具合が起きるかもしれませんので、十分注意して使ってください。
バックアップしたApacheフォルダは、念のため削除せずに保管しておくことをおすすめします。
アップデートによるメリットは?
Apache のアップデートによるメリットとは何でしょうか? もちろん、バージョンが上がるので細かい不具合が修正されています。ただし、実験環境に影響が出るほどのものはないと思います。というのも、ほとんどの修正がセキュリティアップデートだからです。
ただし、気のせいかもしれませんが、少しだけ動作が早くなったような感じがします。具体的に何秒短縮したとかというものではありませんが、なんとなく反応が良い気がするんです。おそらく、新しいバージョンだからという先入観でしょうけれど。
いわゆる「個人の感想です。」という、テレビの隅っこに出るやつですね(笑)。
付録:バージョン表記を修正するには?
付録として、バージョン表記の修正方法をご紹介します。起動画面のバージョン表記は、自動では更新されません。なぜなら、Apache のバージョンを自動的に読みっているわけではないからです。では、どのようにしているのかというと、設定ファイルの記述を読み込んでいるだけなんです。
それでは、気になる方もいらっしゃると思いますので、具体的なバージョン表記の修正方法を以下にご紹介します。
- Instant WordPress が起動していないことを確認。
- \system\config\ フォルダを開く。
- iwp.ini ファイルを見つけてエディタで開く。
- 以下の記述を見つける
apache_ver = “Apache/2.2.15 (Win32)” - 数字部分をインストールしたApacheのバージョンに合わせて書き換える。
- 上書き保存する。
これで、起動画面のバージョン表記が変更されました。起動して確認してみてください。
まとめ:バージョンアップの効果は微妙です。
いかがでしたか?
Instant WordPress の Apache をアップデートする方法を説明しました。方法はとても簡単で、ダウンロードした最新バージョンと置き換えるだけでした。たったそれだけなので、ファイル操作ができれば、誰でもできるような内容だったと思います。
なお、繰り返しますが、最新版にアップデートしても特に何も変化はありません。動きが良くなったように感じますが、先入観によるプラシーボ効果のようなものだと思われます。特に必要がない限りあまり意味はないでしょうね。
したがって、ある特定の問題が発生し、アップデートしないと動作しないといったような問題が無い限りは、そのまま使い続けることを推奨します。もちろん動作保証はもともとないので、個人の判断で対応していただければよいと思いますよ。
以上、「Instant WordPress の Apache をアップデートする。」と題して説明しました。