検索ワード調査
の事例です。『辞める・辞めたい』についてデータを収集・解析しました。検索ワード調査の事例をお探しの方はご覧ください。具体的で身近な例なので、検索ワードを調べることにどんなメリットがあるのかが分かります。
検索ワードから『辞める・辞めたい』を解析した背景。
検索ワード調査の事例をご紹介します。これは、Google の検索ワードを調査する手法ですが、詳しい内容をご存じない方は、先に以下のページをご覧ください。
今回ご紹介するのは、『辞める・辞めたい』という検索ワードの解析結果です。
ある方から、離職者に関して調べてほしいと依頼を受けた私は、『仕事 辞める』と『仕事 辞めたい』の2つの検索ワードを調査しました。「なんでこのワードなの?」と思われる方もいると思いますが、もちろんそれなりに理由があります。それは大きく分けて2つの理由です。
一つは、単純に2種類の言葉があるからです。そしてもう一つは、ネットで見つけたあるサイトの内容でした。離職を防いだり、離職者をサポートすることを仕事にしている方のお話が書かれていたんですが、なかなか興味深いものでした。その方いわく、「長年携わってきた経験から、
- 辞める
- 辞めたい
この2つの言葉は全く意味が違う」のだそうです。具体的には、「辞める」と言う人はそのあとが決まっていて、おそらく引き止めは難しいとのこと。一方、「辞めたい」と言う人は現状から逃げ出したいという状態で、問題を解決できれば、離職を防ぐことができる可能性があるのだとか。
私は最初、「ふ~ん、そうなんだ。」ぐらいにしか思わなかったんですが、実際に調査してみると明らかな違いが出たのでした。
解析結果から分かったポイント。
それでは、解析から分かったことをお伝えしましょう。先ほども言いましたが、調査した検索ワードは、「仕事 辞める」と「仕事 辞めたい」の二つです。
収集したデータ
「仕事 辞める」と「仕事 辞めたい」の二つについてデータを収集した結果、関連して出てきた単語の総数は600程度で、ほぼ同じ数でした。ところが、検索数については「仕事 辞めたい」という言葉の方が多いことが分かりました。
続いて、「仕事 辞める」と「仕事 辞めたい」のそれぞれの解析結果を説明します。(なお、詳細なデータを公開するわけにはいきませんので、結果のみのご紹介です。)
『仕事 辞める』の解析結果。
『辞める』を解析すると、タイミングを非常に気にしていることが分かりました。何週間前とか何か月前といった形で、非常に具体的です。これは、転職先の入社日や起業する日から逆算しているからだと考えられます。また、段取りについてもかなり綿密に調べていることも分かりました。
かなり冷静に対処している様子がうかがえます。辞める理由については、パワハラや人間関係なども多少出てきますが、決まっているからという理由が多く見られました。なお、病気や家庭の事情と言うやむを得ない理由も多く、引き止めるのは難しいというのが分かりますね。
なお、相談は上司や身内など周りの人にするようなので、事前に分かることも多いようです。このような状況から、「辞める」と言う人の場合、事前に把握できるものの引き止めることは難しいという状況が見えてきました。
『仕事 辞めたい』の解析結果。
『辞めたい』を解析すると、最初に目立ったのは勤めた期間でした。一般的に、退職までどれくらいの期間勤めているのかを知りたいようです。「自分は、これだけの期間よく頑張った。だから辞めてもいいだろう。」と考えているのかもしれませんし、やや心残りがあるのかもしれませんね。
なお、タイミングについても気になるようですが、期間ほどではありませんでした。理由は様々で、うつ・精神面・仕事上のトラブル・人間関係・結婚などです。ほとんどは職場の問題ですね。職場が改善すれば、精神や人間関係も改善しそうだし、結婚を理由に辞める必要も無いでしょう。
相談相手は、ネットの掲示板などが中心のようです。また、辞めるに至るまでに自分を責めている状況もうかがえるので、周囲に相談することなくいきなり辞めたいと告げることになると思われます。つまり、事前に察知して引き止めたり環境改善を進めることが難しいと考えられます。
職場環境が改善すれば引き止めが出来そうな理由が多いので、ちょっとしたところから辞めたいという気配を察知できれば、離職者を減らすことが出来そうですね。
解析結果から分かること
「辞める」と「辞めたい」の二つの言葉を解析した結果から分かることは、やはりそれぞれ意味が違うということでした。離職関係の専門家が指摘していた通り、「辞める」は先が決まっているので引き止めは難しいことが分かりました。ただし、「辞めたい」はより詳しいことが分かりましたね。
「辞めたい」という言葉の場合は、確かに技術的には引き止めることは可能ですが、気持ちを察知するのは難しいという状況が分かりました。退職を切り出されたときに初めて気付くという状況が考えられます。つまり、事前に辞めたいことが分からなければ、引き止めは不可能ということです。
どうでしょうか、専門家の話とほぼ同じ結果を導き出すことができましたね。
まとめ
いかがでしたか?
最初にお断りしておくと、私は離職者に対しての知識はなく、全くのど素人です。それにもかかわらず、これだけの解析を行うことができました。本来なら、何年にもわたってデータを収集・蓄積し、知識と経験から得られるはずの結果をほんの数日ではじき出しました。
「辞める」と「辞めたい」の違いはその道のプロが、何年間も携わってきたことによって得られた気付きですが、素人がそれをわずか数日で、同じかそれ以上の結果を出したのだから大変な成果です。改めて、検索ワード調査によるマーケティングのすごさを私自身が実感しました。
ある程度ボリュームがある検索ワードであれば、どんなことでも調べられますので、検索ワードの解析によるWebマーケティングをぜひ体験していただきたいと思います。
以上、「検索ワード調査の事例-『辞める・辞めたい』を解析。」と題して説明しました。
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