学生募集
のやり方について、知っておくべき7つのポイントを説明します。読者対象は、効果の高い募集方法を知りたい学校関係者です。専門学校に勤めていた筆者の経験をもとに、学校集客の本質について詳しく説明しています。
なぜ学生募集は、やり方が重要なのか?
あなたは、「どうすれば学生が集まるんだろうか?」と疑問を感じて、このページをご覧のことと思います。私は以前、専門学校に勤めていましたので、学生募集の大変さはよくわかっています。実際にあらゆる業種の中で、学校集客は最も難しい集客と言われていますしね。
したがって学生募集は、計画的かつ巧妙に行わなくてはいけないんです。もっと言うと、一般的な集客のやり方を踏襲したのでは、おそらくほとんどの場合うまくいきません。つまり、学生募集として最適な集客のやり方を、新たに考えることが重要になるんです。
そこで、どのようなことに気を付けながら学生募集の戦略を計画すべきなのか、専門学校での考え方を基にして、できるだけお話ししたいと思います。
志願者を増やすための、学生募集のポイント。
それでは、志願者を増やすための学生募集のポイントをご紹介しましょう。ポイントは全部で7つありますので、しっかりと頭に入れてください。
学校の置かれた現状を理解する。
まず、学校が置かれている現状を理解しましょう。基本的には、若い人の人口が減少傾向にあるのはご存じだと思います。つまり、ライバル校と学生を取り合う状況であると言えます。したがって、いかにライバル校と差別化を図って、自校へ引き込むかを考えるということになるでしょう。
しかし、ここに落とし穴があります。「よしわかった、学校の強みを全面的に押し出そう。」と考えてしまう方が非常に多いんです。確かに、強みは大事なんですが、それは表現の仕方がとても重要になります。この『強み』については後ほど詳しく説明しましょう。
このように、学校というものは成長産業ではなく、縮小傾向にあるということを確実に認識してください。そのうえで、どのような募集戦略(集客戦略)を取るべきか考えていきます。
募集のしやすい学校と、しにくい学校があることを知る。
ところで、ここで知っておいてほしいのが、学生募集がしやすい学校としにく学校があるという事実です。具体的にいうと、『免許』が取れるかどうかです。例えば、理容師や調理師は免許が必要ですよね。つまり、学校へ行って学ばないと、その職業に就けないんです。
ところが、ビジネス学校やコンピューターの学校は、免許がありません。経理を行う際やコンピューターを使うときに、免許は必要ありません。したがって、免許が必要な職業の場合は、いやでも学校に通う必要がありますが、そうでない場合は技術や知識を独学で身につけても構いません。
このように、免許が必要な職業の学校であれば、ちょっとしたアピールだけでも学生募集になりますが、そうでない学校の場合は非常に学生募集が難しくなります。あなたの学校がどちらなのか、しっかり理解しておきましょう。
ここで説明しているのは『免許』であって『検定』ではありません。無免許(無資格)の場合は法に触れますが、検定は持っていなくても法律には抵触しません。
学校の目的を明確にする。
学校で最も重要なのは、その学校に入学する目的を明確にすることです。なぜなら、目的が無いのに年間100万円以上のお金をかけることなど、あり得ないからです。実はこの点が、免許取得の有無に大きく関係するんです。つまり、免許の取得が目的になり得るんです。
逆に、免許取得が無い学校は、何のために入学するのか、その目的や意味を明確にしないといけません。ここが非常にあいまいな学校が多いんです。ただし、何が目的になるのかは、私からは明確に言えません。これは、あなたに考えてほしいのと、学校によって違うからです。
一見当たり前のようですが、ほとんどの学校のホームページでは明確な目的が掲載されていません。ぜひ、よく考えて目的を発信するようにしてください。
そもそも、学校について理解できないでいる生徒が、とても多いですよ。
学校の魅力の、打ち出し方を知る。
続いて、ライバル校との差別化を考えるための、魅力の打ち出し方を考えましょう。これは、入学の目的と密接な関係があって、この学校で学ぶことで、学生がどうなるのかを説明することです。これが最大の魅力となります。つまり、ベネフィットを考えるということです。
例えば、コンピューターの専門学校でパソコンを勉強するのは、何のためでしょうか? 本当にパソコンを学びたいから、学生は入学するんでしょうか? 答えは「ノー」です。パソコンを学ぶだけなら独学で十分です。その先には必ず別の目的があるんです。
もし、本当にパソコン好きなら、コンピューター関係の仕事につきたいと思っているでしょう。そうでない場合は、パソコンが使えるということを武器にして、少しでも就職を有利にしたいと考えているはずです。つまり、この場合であれば、就職についての説明が魅力になるんです。
どれだけ素晴らしい授業をしていると説明しても、聞き流されてしまうことになりかねません。このように、学校の魅力は、ベネフィットを説明することであると肝に銘じてください。
ベネフィットとは、商品やサービスから得られる利益のことを指します。
学校や生徒に対する、営業の仕方を考える。
次に、学校や生徒に対する営業の仕方について考えてみましょう。学校、つまり先生に対して営業する場合ですが、おそらくたいていの場合効果は無いでしょう。というのも、先生が生徒に対してどこかの学校を紹介するということは、平等性という観点で難しいからです。
したがって、先生に対しては、「自校は健全な学校である」ということをアピールする程度にとどまるでしょう。つまり、生徒が「○○に進学したい」と先生に言った時に「その学校はよくない」と言われないようにするのが目的になります。
しかし、一転して校内説明会など直接生徒と話ができる場合は、非常にアピールしやすいですね。それでもほとんどの生徒は、自校に進学する目的を中心に説明しないと理解できないでしょう。ようするに、「本校に入学するとあなたは将来こうなりますよ」ということを説明します。
このように、相手が先生の場合と生徒の場合で、対応の仕方が大きく異なるし、営業の目的そのものも変わるということをよく理解してください。
まれに、「○○は教えてくれますか?」と具体的なことを聞く生徒がいます。すでに就きたい職業が決まっていて、それに向けて動いているかなり優秀な生徒です。そのような場合は、もちろん自校の優れた教育について、積極的に説明してください。
広告の戦略を考える。
広告戦略について考えましょう。実は、学校の広告戦略は決して難しくありません。なぜなら、ターゲットは高校生など生徒なので、最初から絞り込まれているからです。したがって、生徒が目にするところに広告を打てば、それでよいわけです。
例えば、進学雑誌は絶対押さえるべきですね。進学を検討している生徒は、かなり高い確率で目を通すでしょう。また、動画サイトなどもよく見ています。逆に、新聞・ラジオ・テレビなどのメディアは、生徒が直接見ることは少ないです。
つまり、生徒が直接見るようなメディアの場合は、生徒向けの内容を広告します。しかし、生徒があまり目にしないメディアに広告を打つ場合は、保護者や先生に向けた内容にすべきです。このように広告を打つ相手に合わせて、内容を変更すると効果的です。
では、ホームページは誰に向けた内容にすべきでしょうか? 多分、すぐわかると思いますが、もちろん生徒がメインです。ただし、汎用性が高いので、保護者・先生・企業のためのページも多少は必要ですよ。
オファーの選び方を知る。
オファーの選び方について知りましょう。この場合のオファーとは、ホームページ上で、何らかの形で問い合わせてもらうための手段のことを指します。学校のホームページの場合は、資料請求やオープンキャンパスの申し込みということになるでしょう。
まず重要なポイントは、「資料請求とオープンキャンパス」はどちらが申し込みをしやすいのかということです。単純に考えれば、足を運ばなくてもよい資料請求の方が、負担も少なく気軽です。しかし多くの場合、資料は各学校に備えられていると思います。
つまり、生徒がすでに資料を持っている場合が多いので、資料をオファーとしても個人情報を取得することは案外難しいんです。したがって、オープンキャンパスがメインとなるでしょう。ですが、これも多くの場合、間違ったホームページの作り方をしています。
生徒から見ると、とても申し込みがしづらいんです。したがって、どれだけ申し込みやすいページを作れるかが極めて重要になります。気軽ではないことをオファーにするわけだから、それなりの工夫が必要になるのは、間違いありませんよ。
参考 資料請求については、以下のページで詳しく説明しています。
https://hprs1.com/senmongakkou-ho-mupe-ji-siryo/
まとめ:学生募集は難しいけれど、やることは単純です。
いかがでしたか?
学生募集のやり方で、知っておくべき7つのポイントを説明しました。学校の置かれた現状を理解、募集のしやすい学校としにくい学校、学校の目的を明確に、学校の魅力の打ち出し方、学校や学生に対する営業の仕方、広告の戦略、オファーの選び方、などのポイントがありました。
繰り返しになりますが、学生募集は集客であることを理解してください。しかも最も難しい集客であることは間違いありません。しかし、ターゲットは明確なので、方法論自体は非常に単純です。最も重要なことは、入学の目的を明確にすることですよ。
ここで説明した内容は、あくまでも基本でしかありませんが、それでも気づきは多いと思います。ぜひ一度、学生募集について再検討してください。きっと問題点が見つかりますから。
以上、「学生募集のやり方、知っておくべき7つのポイント!」と題して説明しました。